中国社会科学院日本研究所研究員との面談

坂中提案

6月18日(木)、移民政策研究所で中国社会科学院日本研究所の王偉研究員、胡澎研究員、丁英順副研究員と面談した。三人の日本研究者は私の著作『新版 日本型移民国家への道』を熟読しており、話が弾んだ。中国側の関心事は「日本の移民政策の現状」「坂中英徳の日本型移民国家構想の実現可能性」であった。私の発言要旨は以下のとおりである。

〈人口崩壊問題の重大性についての認識は深まったが、人口問題の解決策としての移民政策については国民、政治家の理解が得られていない。その最大の理由は、巨大な人口を擁し、反日教育に熱心な中国の存在である。中国人に係る移民問題の具体的解決策を国民に示さない限り、日本の移民政策は前に進まないと考えている。〉

〈そのような立場から日本型移民国家構想を立案した。第一に、世界各国の国民をバランスよく移民として迎えるのを移民国家の基本に据え、「日本の移民政策は公平を鉄則とする」旨を移民法(新法)に定める。そのうえで、移民の国別量的規制を行う根拠規定を設ける。同時に、世界の人材を安定的に確保するため友好国との間で移民協定を締結する。〉

〈私は、移民政策は安全保障政策の一部であり、平和外交の一翼を担うものであると認識している。移民法と移民協定を二本柱とする移民法制を確立すれば、日本の安全保障体制は磐石のものになると考えている。〉

〈移民法の規定に基づき、移民受け入れ体制の整備状況、移民協定の履行状況、日本を取り巻く国際環境、外交関係、移民政策に寄せられる国民の意見などを総合的に勘案して年次移民受け入れ計画を立てる。〉

〈移民受け入れ計画は内閣が策定し、国会の承認を得るものとする。計画の策定に当たっては、移民協定を結んだ国や国民の好感度の高い移民の出身国に配慮し、年間の国籍別移民受け入れ枠(一国の上限は1万人)を決定する。〉

〈もう一つ、国民が懸念している移民問題がある。反日外国人の入国を規制できるかという問題である。移民法と移民協定を駆使すれば、中国、韓国のように反日教育を行っている国からの移民を制限できる。〉

〈近未来の日中関係については心配していない。長い目で見れば、漢字文化を共有する日本人と中国人は信頼関係と友好関係を築けるに違いない。〉

日本型移民国家ビジョンに関心を抱く中国人研究者は私の話を静かに聞いていた。異論を唱える場面はなかった。日中関係の未来にも話が及び、なごやかな雰囲気で議論を終えた。以上の所説が含まれている英文図書:『Japan as a Nation for Immigrants』を謹呈した。世界の移民問題の専門家に衝撃を与えた英語論文は中国で評判になるかもしれない。

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