世界に通用する普遍的移民国家ビジョン

坂中提案

 たとえば日本型移民国家構想のような日本で誕生した国家ビジョンが世界の知識人の注目を浴びるのは非常に珍しいことではないか。

 近年、海外の日本学の専門家やジャーナリストの間で、世界の先頭を切って人口崩壊の時代に入った日本の移民政策への関心が高まっている。私のところを訪れる世界の知識人は、人口崩壊が目前に迫っているのに移民鎖国のイデオロギーをかたくなに守っている日本を世界七不思議の一つだという。そのうえで、日本の移民開国を待望する世界の世論を背景に、私の立てた移民国家ビジョンに注目する。

 世界の知識人は私の移民政策理論のどの部分に最も関心があるのだろうか。外国の知識人と討論した感想を述べると、日本民族をはじめ世界の諸民族がうちとけて一つになる「民族の融和」を主張している箇所ではないかと推察する。

 世界の移民政策の専門家は、一般に、人類の多様性を強調し、「多文化共生」を目標に掲げている。それに対して私は、人類の同一性を強調し、それより一段と高い目標の「人類共同体」の創造をうたっている。

 人類は多様な人種と民族に分かれているが、人間の大本は一つであるから、人間の根の部分の文化と価値観は共通するところが大部分である。人類は生物分類学上は同一の種類であるから、相互にコミュニケートでき、相互に共感し、相互に理解できる存在である。

 文化を共通する種としての人類の本質に照らすと、日本が世界初の人類共同体の実現を国家目標に定めても、それは決して夢物語ではない。時間はかかるが、国民が総力を挙げて努力すれば、それは成し遂げられると考えている。

 「人類は一つである。人種や民族の違いはあっても同じ人間である。文化や価値観の違いはあってもわずかである」という普遍的な人間観に基づき世界に通用する移民国家ビジョンの確立に努める。

 日本の精神風土に根ざした移民革命思想が世界中に広まり、世界の人びとを導く星として煌めく近未来を念願している。

 

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