一刻も早く日本人妻の帰国を実現させよう

坂中提案

在日朝鮮人の夫に同伴して北朝鮮に渡った日本人妻の多くは、1959年から1961年にかけて北朝鮮に入国した人たちだ。当時20代から30代だった日本人妻たちの現在の年齢は70代から80代である。ただし、若くして処刑された人、心労により早死にした人、自殺した人、餓死した人がいるから、いま生きている人は多くない。

亡くなった日本人妻は「私が死んだら頭を日本海のほうに向けて埋葬してほしい」と言い残したと聞いている。日本へ帰る望みがかなわないとわかると、せめて遺体は祖国の方角に向けて埋めてほしいと願ったのである。

今では100人ほどになった存命の日本人妻たちは、「日本の土を踏んでから死にたい」「両親の墓前で謝罪してから死にたい」と切実な胸のうちを語っている。

日本に帰りたい一心で命をつないでいる日本人妻たちは日本政府が助けてくれることをいちずに信じている。願いをはたせず死を迎える人が増えていく。生存者に残された時間はわずかしかない。

「日本国籍」を命の綱として待ち続けている日本人妻の最期の望みを実現させるのは日本人の責務である。これは緊急を要する邦人保護問題なのだ。

最近、北朝鮮政府は「日本人妻の帰国」を容認する姿勢を日本側に伝えてきている。今こそ日本政府の出番である。一刻の猶予もならない。

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