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マイノリティの立場に思いやる中学生

 2016年11月、人口問題の解決策としての移民政策に関心を寄せる3人の中学生が訪ねてきた。この3人が学ぶ岡山県立操山中学校では、総合的な学習の時間を「未来航路プロジェクト」と名付け、生徒一人ひとりが自分で考えて研究課題を設定のうえ追究学習を行ない、卒業時には20ページの卒業論文をまとめ、発表するならわしだと言う。

  3人の生徒は、日本の人口減少問題を解決するためにも、日本も移民政策を導入すべきと考え、移民問題を研究テーマに選んだと言う。以下は岡山の中学生の質問要旨である。いずれも問題の核心を突いた質問である。

  「移民を大量に入れるとなると、やはり移民してきた方々が孤立していくケースが考えられます。そのため、子どもの受け入れを多くし、日本の文化に幼いころから触れることによって、文化の壁を取り払うことができると考えました。子供の受け入れについてどこの地域から受け入れるべきかをお聞きしたい」

  「現在、世界的に難民の問題が広がっています。そのような貧しい地域から親がいないなど困っている子どもたちを受け入れることによって、その方々の問題を解決するとともに、日本もいい方向に持っていけるのではないかと考えています」

  「世界の移民国家で移民の受け入れを拒否する動きが見られますが、日本は移民を積極的に受け入れるべきという坂中さんの考えに変わりありませんか」

  3人の中学生の問題意識と見識はすばらしい。何よりもマイノリティの立場に思いやるやさしい心がある。質問に触発されて専門的なことに話が及んだが、議論がかみ合った。1時間30分、中身のある討論ができた。欧米の移民大国が反移民に舵を切っても移民政策を推進する私の考えに変わりないと述べると、3人の笑顔が現れた。最新作の『私家版 日本型移民国家が世界を変える』を手渡して一読をすすめた。別れ際に「移民政策の研究を続けてください」と言い添えた。

  移民政策研究に励む中学生は日本の明るい未来を切り開く「金の卵」である。弱者へのいたわりの心がある少年・少女たちが率いる移民国家ニッポンは「世界で移民が最も住みたい国」の頂点にのぼりつめると確信した。