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ドラマティックな論文人生だった

 世界の最先端をゆく論文の作成に心血を注いだ。移民社会の理想像を活写するため全精神を傾注した。中には人類共同体哲学など世界の思想界に深遠な影響の及ぶ論文が含まれている。世界の知性の追随を許さない理論大系を打ち立てた。創造性と普遍性の際立つ論文集になったと自負する。

 これらの著作物は日本の知的世界から徹底して無視された。七転八倒の苦しみを体験した。しかし頑固一徹の私はその過酷な経験が人生にプラスに働いたと考えている。移民政策の世界は私の独り舞台であった。四面楚歌の状況下で国家百年の計を立てる構想を心のままに描くことができた。独立独歩の精神で移民立国を政府に迫る論文を絶え間なく書き続けた。それが功を奏して移民鎖国を支えてきた日本人至上主義のイデオロギーが消え失せた。
 2021年現在の私は、「圧巻の論文人生だった。ドラマティックな論文人生だった」と、感慨にひたる日々である。