インターネットの世界で移民政策論議が始まった

坂中提案

しばらく鳴かず飛ばずの時代が続いたが、2013年に入り、「移民1000万人構想」が無視される時代は終わりを告げた。近年、『日本型移民国家の構想』(移民政策研究所、2009年)、『日本型移民国家への道』(東信堂、2011年)、『人口崩壊と移民革命』(日本加除出版、2012年)など一連の著作を発表するとともに、同年5月からインタ―ネット上で移民政策論を繰り広げた。

さっそくその効果が現れた。特に、若い世代の間から移民政策に賛成する意見が出てきた。若者の移民歓迎の声は、ブログ、フェイスブックなどの新媒体を通して燎原の火のごとく広がるだろう。

インタ―ネットの世界で移民政策に関する国民的議論が始まったと認識している。「移民」「移民政策」「日本型移民政策」「移民1千万人計画」「人口崩壊と移民革命」などの言葉がネット上にあふれている。連日、移民の受け入れに関心を寄せる人たちと私との間で真剣な移民政策論議が行われている。

近く、全国紙などの活字媒体も移民政策を本格的に論じることになろう。さらにテレビが移民賛成の立場から移民の入国問題を取り上げるだろう。そのような状況が生まれれば、移民についての国民的議論の火蓋が切って落とされる。国民がこぞって参加する史上最大規模の論争に発展することを期待する。

最近、メディアの取材が増えた。私のところにくる記者は移民政策の必然性についてよく勉強しており、移民の受け入れに賛成の意見の持ち主ばかりである。日本のメディアが移民反対の立場にくみすることはないと考えている。排外主義・移民拒否のスタンスをとることは、良識派の国民の反発を招くだけでなく世界の世論を敵に回し、日本のジャ―ナリズムの死を意味するからだ。

なお、移民政策論議が本格化すれば、「移民はお断り」という見解を唱える政治家や、「移民の追放」を公約に掲げる政党の出る幕はないのではないかと見ている。穏やかな意見の人が主流の日本社会では、「排外主義者」「国粋主義者」のレッテルを貼られた政治家の末路は悲惨なものになるからだ。

これまで私が「移民1千万人」の旗を掲げて孤塁を守ってきた。しかし坂中英徳の孤高の戦いの時代は終わった。

この10年来、移民開国の是非に関する議論を国民に呼びかけてきた私にとって夢のような時代がやってきた。ここまでの道のりは長かったが、移民国家への展望が開かれたと感じる。

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