よろずの神々が息づく日本が人類の存亡の危機を救う

古代以来のよろずの神々が息づく日本文明は、今日の世界が直面する最大の危機と言うべきキリスト教とイスラム教の宗教戦争に待ったをかけることができるのだろうか。
私は現代世界を比較文明論的立場から俯瞰し、普遍性にかげりが見られる西洋文明の終焉の日が近づきつつあると認識する。今後、世界の思想界において新しい世界秩序を模索する動きが強まるだろう。
その場合、西洋とは異質の精神文化と世界観がある日本人が新世界文明の創造において重責を果たす必要があると考えている。
2022年現在、米国やEUなど西欧社会において人種差別・宗教差別・移民排斥の勢いが止まらない。西洋人が「移民はノー」と叫ぶ異様な光景が見られる。人種間、宗教間の対立が先鋭化し、歴史の歯車が狂ったとしかいいようがない。それが引き金となって第三次世界大戦が勃発する怖れすらあると非常に心配している。
ヒトラーによるユダヤ人大量虐殺に代表される第二次世界大戦前夜の時代のように、エスノセントリズムのイデオロギー(自分たちの人種と宗教が一番すぐれているという考え)が世界を支配する時代へ世界史を逆行させてはならぬと世界の政治家に訴える。日本にとってもこれは決して他人事ではない。
欧米社会おいて移民・難民問題が危険状態に入った今のタイミングで、世界の政治指導者の一人である岸田文雄首相が「日本国民は人類共同体の理念の下に今後50年間で1000万人の移民を迎える」と世界各国に約束する時だ。
日本が移民大国の国に変身し、人道危機に見舞われている移民・難民を温かく迎えれば、日本は移民・難民の窮状を救う「救世主」になるだろう。移民と難民に開かれた人道大国の日本イメージが世界中に広がるだろう。21世紀初頭の日本人の勇気ある行動が世界の人道危機を救ったと世界史に特記されるだろう。