いまの日本では異色な日本人の人物像

坂中提案

7月14日、安倍ジャーナリスト・フェローの米国人フリーランスライターが日本の移民政策の動向に関する取材で訪ねてきた。ジェシカ・ワイスバーグ氏は約2時間の討論の終わりに、最新作の英語論文:『Japan as a Nation for Immigrants』を読んで感動したと述べて、「坂中さんのようなスケールの大きい人物が日本に存在するのは奇跡だ」「遠大な移民国家論を展開された秘訣があれば教えてほしい」「坂中さんが最も影響を受けた学者は」など、坂中英徳という人間に関する質問を連発して食い下がった。そんなことについてあまり考えたことがなかったので答えに窮したが、とっさに思いついて以下のように答えてその場をおさめた。

ちなみに、影響を受けた学者として、ダーウィン、マックス・ウェ―バー、ケインズ、レヴィストロース、梅棹忠夫の名前を挙げた。

私は『入管戦記』(講談社)、『新版 日本型移民国家への道』(東信堂)などの著書で世界観や行動美学を披露している。たとえば、タブーへの挑戦と有言実行を旨とする反骨の官僚の軌跡を語っている。移民政策を論じた主要著書を読んでいただければ、日本的思考と日本人の美意識の持ち主であることをわかってもらえると思う。

私は日本人の中で特異な人種に属するが、多くの通り名をいただいた。「坂中論文の坂中」「反骨の官僚」「ミスター入管」「救世主」「移民革命の先導者」「ミスターイミグレーション」「移民政策のオピニオンリーダー」などの通称をつけられた。これらの呼び名は専門家による坂中評価の象徴といえないこともない。それらのすべての中に坂中英徳はどういう人間かを知るヒントが含まれているのではないか。

以上の説明でアメリカ人記者は坂中英徳の輪郭をある程度つかんだ様子だった。京都の美を愛するワイスバーグさんは『入管戦記』と『新版 日本型移民国家への道』を読むと言っていたから、いまの日本では異色な日本人の人物像を見事に描いてくれるものと期待している。
 

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