『私家版 日本型移民国家が世界を変える』の発行について

坂中提案

このたび表記のタイトルの本を一般社団法人移民政策研究所から発行しました。長年私の移民政策を応援していただいた各位に謹呈いたします。以下は「はじめに」の部分です。
 
 はじめに 

 このたび『私家版 日本型移民国家が世界を変える』と題する著作を緊急に出版することにした。移民政策関係の論文の中から88の文章を選んで編んだものである。なぜ今なのか。移民排斥と人種差別が跋扈する人道危機に陥った世界に強い危機感を覚え、特に以下のことを日本政府と国際社会に訴えたいと思って、この論文集を上梓する次第である。
 2016年10月現在の移民・難民をめぐる世界情勢を概観すると、米国、英国、フランス、ドイツで異なる民族や宗教に対する排他的な考えが勢いを増している。いっぽう、アフリカからヨーロッパに向かう移民・難民の子供たちの悲惨な運命が映像を通して世界を駆け巡る。移民拒絶主義者や人種差別主義者がわが物顔に闊歩し、反人道主義勢力が世界各国を席巻する時代にしてはならないと決意を新たにする。
 先進国の中でひとり日本が移民鎖国の温室の中でぬくぬく生きる時代は、もはや過ぎ去った。人口崩壊の脅威がひたひた押し寄せてくる中、これ以上移民鎖国を続けた場合、日本の全面崩壊は避けられない。
 人口激減で大量の移民を必要とする日本が、50年間で1000万人の移民(難民を含む)を受け入れると世界に打って出る時だ。世界の人々は移民・難民に寒風が吹き荒れる中、人類共同体の理想を掲げて立ち上がる人道移民大国に歓声をあげるだろう。 
 移民受難時代の到来によって、1千万人移民国家構想と人類共同体思想は人類史的・世界史的意義をはらむものになった。それは世界各国の移民政策にも影響が及ぶ。
 これからは世界の移民政策をまさに牽引する使命を担うことになると予感する。

« »