「日本は東京五輪までに『移民開国宣言』を」(週刊金曜日の記事)

メディア 坂中提案

『週刊金曜日』(2017年3月24日号)に「日本は東京五輪までに『移民開国宣言』を」と題する談話記事が載った。その発言要旨は以下のとおり。

① 機を逸したら東京はどうなる?

東京五輪の2020年までに移民開国宣言をと、政府にお願いしている。オリンピック見物で訪れる外国人の中には日本への移民を希望する人がたくさんいる。世界人材を獲得する絶好のチャンスである。一方、地方からの人口移入が滞る東京は、近く人口減に向かう。実は、少子化が最も深刻なのは東京である。移民開国の機を逸したら東京はどうなるか。高層ビルの多くが空き家になる。首都の崩壊はすなわち日本の崩壊である。

② 欧米の移民排斥の根

西欧文明は結局、白人至上主義者と、キリスト教という一神教を信仰する人たちがつくった文明なのである。自分たちの宗教が絶対でいちばん正しい。ほかの宗教は間違っている。そういう独善的な考えが根底にある。今までは経済と産業に余裕があり、移民に寛容であった。ところが、経済が行き詰まり、西洋人の本音が出てきたのである。
 
そもそも日本人の民族性は、人種・宗教の違いはたいしたことではないと考えるものである。日本人は八百万の神々を信仰し、日本では神道と仏教が共存している。自然との一体感を抱き、動植物にも仏心があると考えるのが日本人。白人と黒人との間に優劣はないと考えるのが日本人。私は、人類は一つ、みな同じ地球市民という考えで、日本の風土に根ざした人類共同体の理念をうたっている。その点が欧米の移民政策と違うところである。

③ 移民政策で日本が世界をリード

西欧における移民の歴史は、アフリカの黒人を奴隷として新大陸に強制的に移住させた原罪を背負っている。これは世界人権史に残る汚点である。そして現在の欧米諸国は、移民の力を借りなければ経済と社会が運営できない状況に追い込まれている。

明治以後、日本が模範としてきたヨーロッパ文明、アメリカ文明とは何だったのか。移民政策に限って言えば、人道と正義に著しくもとるものであった。それに対して、私が提唱している日本型移民政策は、移民を人類同胞として友人として迎えるものである。

「全人類はみな同じ人間である。宗教や文化、皮膚の色の違いに関係なく、世界の人々を平等に受け入れる。日本人ならではのもてなしの心で歓迎する」と、日本政府が国際社会に約束してはどうか。新進の移民国家が新鮮な移民政策の旗を掲げて世界に乗り出せば、移民排斥・人種差別に進んでいる世界の移民政策を、正しい方向にリードすることができる。
 
④ 移民鎖国を続ける時代は終わり

私はかつて在日朝鮮人問題で「同化」と発言して叩かれたが、私の言う同化は強制するものではない。移民が日本国民になりたいとおのずと思うようになる「自発的同化」である。日本には移民を引き寄せ、移民を日本に一体化させる不思議な力があると、私は感じている。

先進国の中で、ひとり日本が移民鎖国を続けて平安を享受する時代は終わった。日本の人口危機と世界の人道危機が深刻化する中、日本は経済大国に相応する規模の移民を引き受け、世界の平和と安定に貢献する責任があると考えている。

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